中国の衛星測位システム「北斗3号」が全世界にサービス提供 関連製品は120か国・地域に輸出 https://t.co/g9nRT3q0jd @afpbbcomから
— Taichi Fujikawa (@TaichiFujikawa) 2020年9月2日
日本であまり大きく報じられないニュースですが、8月に中国版GPSの北斗3号が、全世界へのサービス提供を開始しました。
そもそも1978年に初の衛星を打ち上げた米国、1982年のロシアに比べ、2000年に第一号を打ち上げた中国は、圧倒的な後発組でした。
しかし、2018年に米国GPSの31機を超えて世界最多となった中国の衛星打ち上げは留まるところを知らず、
現在55機から最適な35機を選んで運用する、世界一精密なシステムに成長しました。
ロシアにはグロナス、欧州連合にはガリレオと言った独自ネットワークが存在しますが、
北斗が通常の円軌道以外にも八の字の準天頂軌道や最高度の静止軌道を備えていることも合わせ、
衛星の質と量だけでなく、圧倒的に正確で強固な全世界測位システムとなっています。
あらゆる民間ナビゲーションサービスはもとより、軍事面での優位性も明白であり、中国の得意とするミサイル戦略の要でもある北斗。
2035年までには、屋内や深海までも含めた地球上のあらゆる地点を探知するという天頂のプラットフォームの登場は、
目下の米中IT戦争の直接的な引き金となったに違いありません。
米中争いにおける地政学上の最大リスクを抱える日本の政治的空白は、
深海とは言わないまでも、水面下で様々な駆け引きを呼び起こしていると思われますが、
我々日本人はまだ、それらを探知する術を持っていないようです。
Taichi