— Taichi Fujikawa (@TaichiFujikawa) 2020年10月8日
東芝が量子暗号技術の事業化に漕ぎ着けました。
ある意味、今後の世界の安全保障を占うキーマンに、またしても東芝が躍り出たと考えます。
1986年に合意された米国との半導体協定に続く10年間の圧力は、
一時は世界シェア50%を超えた、日本の半導体の圧倒的な力を叩き潰しました。
100%の関税をかけた上で、無理矢理、アメリカ製の半導体シェアを20%以上にするなど、
とても、自由貿易などと主張できるシロモノではありませんでした。
まるで、今の中国ファーウェイに対するのと同じような圧力で、徹底的な東芝潰しが行われました。
その後、原子力技術でも世界一を伺った東芝は、米国の原発受注のほぼ全案件を獲得した時、
ここでもまた、不平等な契約を数多く交わすことを強要され、
結果、子会社WHの破産により1兆円近くの負債を背負い、
本体の東芝までも消滅の危機に晒されたのは記憶に新しいところです。
これらの苦難を乗り越え、三度、その技術力を世界に示した東芝は、
米英を最初からパートナーとして取り込んだ上で、量子暗号技術の普及に邁進するようです。
技術や知恵のある人や会社が、当たり前のように覇権を握る世界は遠く、
今回も米英の力に頼らざるを得ない日本の雄。
せめて、国家の政治力を総動員して、不平等な決まりを極力取り除くとともに、
日の本の老いた国として、老獪な知恵を、外交と安全保障に発揮していってもらいたいところです。
Taichi