生まれたばかりの赤ちゃんに、
何の言葉も覚えさせず、
発声もさせず、ただ機械的に食事だけを与えていると、
2年で寿命が尽きるという実験があるそうです。
ローマ時代に行われた実験であるとのこと。
一方で、狼などの動物に育てられた子供の例は、少なからずあるようですが、
この場合は、人としてのコミュニケーションは出来なくなるものの、
肉体は元気に育つようです。
だとすると、最後に生死を分けたのは何か。
コミュニケーションの問題はもちろんあるにせよ、
もしかすると、声を出すこと、それ自体が、
命と関わる重要な機能なのかも知れません。
少し角度は変わりますが、日本人の母音の『あいうえお』は、
様々な場面で特別な言霊として語られることも多く、例えば、
あ、で世界を創造し、
お、で共感し、
う、で対峙して、
えい、と断ち切る。
世界の生成から消滅を表すもの、という考え方があります。
生命の根幹である発声の力と、
日本語特有の母音の力。
このような話は、騙されたと思って、
話半分で聞いて頂ければいいかと思いますが、
ストレスの多いシャイな日本人が、
一人になってまでカラオケを愛する理由は、
この辺にもあるのかも知れません。
Taichi