海亀のつぶやき

ロスジェネ世代の言葉とチャレンジ

尊いもの

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一年前に初めてロックダウン(緊急事態宣言)に入った疫病蔓延による異常事態は、

ついに一年を超えても収束の兆しが見えない未曾有の事態となりました。

歴史を振り返ると、確かにスペイン風邪などの例もありますが、

特に情報技術がこれだけ発展した世の中で蔓延したウイルスは、

100年前と違って、特別なインパクトを社会に与えました。

一般的な勤め人でも、オンラインで仕事の出来る人達と、

サービスや建設現場、医療従事者や一部の行政サービス等に従事する人々とは、その体験自体にも大きな違いがありますが、

もっと大きいのは、これから先、コロナ前の生活様式に戻る可能性が、ほぼなくなったことだと思います。

欧米におけるワクチン接種後の感染状況を基に判断すると、 

当初予想していたより、ワクチンの能力は期待できず、

基本的に三蜜を避けて、人との接触を避けて、あらゆる事にオンラインを利用した生活を続けていくしかないと思われます。

そして、益々、一部の持てる人々と、持たざる人々との格差が拡大していく方向となっています。

ごく少数の富裕層と、大半の平民、そして残る超貧困層にきっちりと色分けされていく世界を想像すると、暗澹たる気持ちになります。

以前何度か書いたことがありますが、人々の格差の広がりは確実に文明の終焉を呼び寄せます。

状況は過酷でも、家族などの小さくまとまった集団にますます依存して生きていくしかない人、

そして、そのような家族も持たず、社会福祉に頼るしかない人々、

そのような人達の声を拾っていけるかどうかは、

その国に住む全ての人の意識と小さな行動だけに掛かっていくのだと思います。

巷で蔓延るSDGSとかの美辞麗句に騙されずに、

日本に古来からある、弱者やハンディキャップのある人を、神や仏に近い存在として尊ぶ風習や文化を大切にすること(日本昔話の世界)。

そのことが、案外、直接的な技術の進歩やビジネスのやり方を超えて、 

これからの日本の繁栄に最も影響を与える、重要なファクターに成っていく気がしています。




Taichi